【勤務5ヶ月目】のび男君の脱落
こんにちは。
香港のローカルマッサージサロンで週末セラピストをしているハナです。
新しく入ったフルタイムセラピストのミギワ子さんの活躍の予感を感じた前回。
ミギワ子さんがメキメキと頭角を表し、その反面のび男君の元気がなくなってきた頃の日記です。
ミギワ子さんが来てから、欧米人顧客の対応はもっぱら彼女が担当することになり、受付では彼女の気の利いたトークが繰り広げられておりました。
ミギワ子さん
「今日はありがとうございました。それでは、また明日〜。」
お客様
「ははは。そうだね、また明日来たいくらい満足したよ。」
そんな言葉でお客様をお見送りするミギワ子さん。
そんなミギワ子さんとは対照的に、休憩室で携帯ゲームに勤しむのび男君。
のび男
「あ、ハナ〜練習しよ〜。」
私
「いいよ〜」
出勤早々、珍しくのび男君から練習に誘われる私。
トリートメントルームに入ってみると、
のび男
「実はね、以前一緒にお寿司屋さんで働いていた人がお店を開くことになってね。一緒に働かないか、って言われてるの。」
私
「そうなんだ。」
のび男
「お給料もよくって、真剣に考えてるんだ。」
ミギワ子さんが入ってきて、今まで店長からのび男君が頼りにされていた英語対応は自然とミギワ子さんへ移行し、女性セラピストのほうが好まれる傾向があるこちらのサロンでは、ミギワ子さんの活躍は著しいものでした。
そこに浮上した寿司職人の求人話。
真剣に考える気持ちもよくわかる。
のび男君にとってどちらの道がいいのだろうか。
香港の物価を考えると、飲食業の方が安定したそれなりの収入が見込めるのかもしれない。
私は引き止めることも、背中を押すこともできず、ただ話を聞くことしかできませんでした。
私
「前に、セラピストは少しでも人の役に立ててるのが楽しいって言っていたじゃない?焦らずよく考えて決めなよ。」
その2週間後。
結局のび男君は転職を決意し、それを知った店長は、時にはのび男君を喚き散らしたり、時には甘い言葉で引き止めたり、数日にわたってのび男君を思い留まらせようとしていたようです。
しかし、心変わりしないのび男君。
最終的に『かわいがっていた弟に裏切られた』感に囚われた店長は、ある日のび男君を即日解雇したのでした。
のび男
「ハナ~おうち帰るよ。もう今日で終わりだって。」
私
「ちゃんと今までのお給料と即日解雇分のお給料もらった??」
のび男
「うん。大丈夫。いつか日本に遊びに連れて行ってね。じゃぁね。」
そう言って、はじめてのセラピスト仲間がサロンから去って行ってしまいました。
その後、店長は想像に想像を膨らませ、のび男君が他のマッサージ店に転職したと、ミギワ子さんに文句を行っていたよう。
ミギワ子さん
「本当のところのび男がどこで働いているのか知らなけど。
ほら、ハナも知っての通り、『女(店長)』って勝手に一人で複雑に考えるんだよね〜。
あはは〜。」
そんなコメントをする店長より一枚も二枚も上手な予感をさせるミギワ子さんが、これから心の拠り所となっていくのでした。
続きは修行日記で綴っていきます♪
最後まで読んでいただき、
ありがとうございまっす