【勤務2日目】ムチャ振りへの敗北
こんにちは。
香港のローカルマッサージサロンで週末セラピストをしているハナです。
店長から痛恨のムチャ振りを受けた勤務初日。
その混乱を引きずりつつ迎えた勤務2日目の日記です。
初日のあの『適当に揉んでおけばいい』的な、マッサージを受ける人はもちろん、施術者にも失礼に当たる、あの状況は一体何だったのか?!
傍から見たら『もうその店やめとけ!』って言っちゃうけど。
この時の私は『もう一日行って考えてみよう』と修行場に向かうのでした。
初日に、オイルマッサージの施術をムチャ振りされるであろうことを学んだので、友人をモデルに一夜漬け練習して出勤。
到着後すぐに、
オーナー
「あとでアロマオイルのお客さん来るから、準備してね。ニコニコ」
私
「あ。。。はい。」
店長
「手のひらをピタっとするのよ。ピタっとね。」
オイルマッサージ施術したことも、されたこともないけど。
手のひらをピタっとすることしか、教えてもらっていないけど。
想定内のムチャ振りに、なぜか私は、
『一夜漬けのクオリティーで勝負してやろうじゃないの!!メラメラ』
と。
誰との勝負かわかりませんが。
自分ができる精一杯の施術をすることに徹しようと心に決めたのでした。
本当にお客様には申し訳ないけど。
そんな勤務2日目に担当させていただいたのは4名様。
一人目、アロマオイル60分。
なんとなく形になったが、「小胸筋付近が痛い」と言われ、オイルマッサージ手法が思い浮かばず、手のひらで圧して終了。
二人目、アロマオイル60分。
最後のデコルテとヘッドマッサージで波長が合い、「Perfect‼」というお言葉をもらいやや安堵。
三人目、チャイニーズ45分。
高めのベッドでの施術も慣れてきて、何とか「効かせてる感」を感じられた45分。
そして、最後はアロマオイル90分。
もう90分持たせるレパートリーがなく。
所々お客様も飽きている感が漂い。。。
とにかく早く時間が経過することをただただ祈った90分。
やはり『手のひらをピタっとすること』しか教えてもらっていない状況での施術は無茶すぎる。
最後ハンドマッサージを気に入っていただき、笑顔でお礼を言ってもらえたことがせめてもの救いでしたが、なんとも言えない敗北感に苛まれて終了したのでした。
そのお客様がお帰りになる際、
店長
「ハナ、お支払いの時までここにいてお見送りしなさい。」
と小声で指示が入り、とりあえず笑顔でお見送り。
そしたら、なんと。
帰り際のお客様より、施術代の半額ほどのチップをいただいたのです。
反省点ばかりの施術にチップをいただき複雑な思いでしたが、クレームにならなくてよかった。。。と若干ほっとしました。
そこへ、店長の一言。
店長
「ほら。一生懸命マッサージすれば、気持ちは伝わるの。」
私
「ん!? あ。ありがとうございます!」
店長の最後の言動はただ単にチップ催促の行動を促しただけな気がするが。
単純な私は、反省点だらけの施術の中で、お客様と少しでも心を通わせることができたことに、感動。そして、感謝。
出勤するまで続けるか悩んでいた憂鬱な思いも忘れ、『オイルマッサージ』の取得法を考えながら帰路についたのでした。
『来週までに、オイルマッサージのレベルをあげるぞぉ!!!』
後日。
店長
「ハナが担当したあのチップたくさんくれるお客さん。覚えてる?
携帯で新しい優待情報を送ろうと思うの。」
と携帯画面を見せてきた店長。
携帯の画面には
”リッチマン”と登録されたお客様へのメッセージが。
名前を聞きそびれたとしても。
登録名が、リッチマンって。。。
そんな店長のムチャ振りはさらに続きます。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございます